藤沢の三浦真弘司法書士・行政書士事務所

商法・会社法Web講座2016 vol.7「会社と株主」

商法・会社法Web講座2016 vol.7「会社と株主」

1.授業の概要

第7回のテーマは「会社と株主」です。
前半は、自己株式の取得、株式の併合・分割・無償割当て、単元株式制度、株券のルールなどを紹介し、第3章をひととおり終えました。
後半は、第1章から第3章までを範囲とした問題演習を行いました。

2.自己株式の取得

自己株式の取得とは、自社が発行した株式を自社で取得することをいいます。
例えば、会社が株主に現金を支払うなどして、自社の株式を取得することがこれにあたります。
しかし、会社が自己株式の取得を無制限に行えるとすると、株主が出資した財産を無制限に払い戻すことを認めることにもなりかねません。
そこで、会社法では、一定の制限のもと、例外的に自己株式の取得を行えることとしています。
会社が取得した自己株式は、会社がそのまま保有し続けることもできますし、消却(ルールに従って捨てる)することも認められています。
会社が保有する自己株式は、新たな株式を発行することに代えて、自社の株式として利用することも可能です。
なお、自己株式は剰余金(利益)の配当を受けられず、株主総会の議決権もないので注意が必要です。

3.株式の併合・分割・無償割当て

株式どうしを合わせることを株式の併合といい、株式を分けることを株式の分割といいます。
また、会社が現在の株式に無償で株式を割り当てることを株式無償割当てといいます。
株式の併合と分割は真逆のような制度で、株式の分割と無償割当ては似ているような制度です。
このような制度どうしは、対比しながら理解することが大切です。
例えば、株式の併合と分割では、必要となる決議が異なります。
具体的には、株式の併合は株主総会の特別決議が必要となるのに対し、株式の分割は取締役会決議(取締役会を置いている株式会社)で行えることになっています。
また、株式の分割と無償割当てでは、結果において同じように見えることもありますが、自己株式の取扱いなどで違いが出てきます。

4.単元株式制度

単元株式制度とは、ある一定の数の株式を1つのまとまりのように考えて(一単元)、そのまとまりに対して1個の議決権を与える制度です。
株主管理コストの削減などを目的として、上場会社などを中心に利用されています。
単元株式制度を利用するためには、一単元の株式の数を定款で定めなければなりません。
なお、一単元の株式の数に満たない株式を保有する株主を単元未満株主といいますが、単元未満株主にはその株式を会社に買い取ってもらう権利(買取請求権)が認められています。

5.株券

会社法では、株券を発行しないことが原則となっています。
上場会社でも株券が電子化されており、以前と比べて現物の株券を見かける機会は少なくなったと思います。
例外的に株券を発行する場合には、株券を発行することを定款で定めなければなりません。

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