藤沢の三浦真弘司法書士・行政書士事務所

商法・会社法Web講座2016 vol.8「会社の設計と運営」

商法・会社法Web講座2016 vol.8「会社の設計と運営」

1.授業の概要

第8回のテーマは「会社の設計と運営」です。
今回から第4章の機関に入りました。
株式会社の原則的な機関設計について確認し、株主総会のルールを解説しました。

2.株式会社の機関の設計

どのような規模の株式会社であっても、会社法のルールに従って機関が組み立てられています。
そこで、まずは原則的な株式会社(監査等委員会、指名委員会等を置かない株式会社)の機関設計について確認しました。
機関設計を考えるにあたって、公開会社か非公開会社か、大会社か中小会社か、取締役会設置会社か取締役会非設置会社かの区別は重要です。
これらの違いにより置くべき機関に差が出ますし、会社法のルール自体が異なることさえもあります。
例えば、取締役会を置いているかどうかで、株主総会で決議できる内容に違いが出たりします。
また、全ての株式会社で、株主総会取締役(1人以上)を置くことが義務づけられています。
その他の機関は、会社法のルールに従って定款で定めることが認められています。
株式会社の機関の設計については、最終的には本書P72の表を使って整理されるとよろしいと思います。

3.株主総会

前回の授業では、株主総会の権限や議決権の行使、決議要件などを中心に解説しました。

(1)権限
株主総会の権限は、会社法上、取締役会を置くかどうかで異なります。
取締役会非設置会社の株主総会では、会社法で定められている事項、株式会社の組織、運営、管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができます。
これに対して、取締役会設置会社の株主総会では、会社法で定められている事項、定款で定めた事項に限り、決議をすることができます。

(2)議決権の行使
特に重要なのは、一株一議決権の原則とその例外です。
一株一議決権の原則とは、株主は、株主総会において、原則として保有する株式1株につき1個の議決権を有するという原則をいいます。
この原則の例外としては、議決権制限株式自己株式単元株式相互保有株式などが挙げられます。

(3)決議要件
株主総会は、決議内容によって、決議を成立させるための要件が異なります。
特に普通決議特別決議特殊決議(譲渡制限規定を設ける定款変更)は重要です。
決議が成立するかどうかを判断するにあたっては、
①必要とされる出席数が満たされているか
②①を満たす場合には必要とされる数の承認が得られているか
を分けて考える必要があります。
そして、それぞれに必要とされる数は、議決権数なのか人数なのかを理解することも大切です。
例えば、普通決議における「議決権を行使することができる株主の議決権の過半数」との部分は、株主の議決権数を対象としています。
これに対して、特殊決議(譲渡制限規定を設ける定款変更)における「その株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上」との部分は、株主の人数を対象としています。

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