藤沢の三浦真弘司法書士・行政書士事務所

商法・会社法Web講座2016 vol.11「会社と資金」

商法・会社法Web講座2016 vol.11「会社と資金」

1.授業の概要

第11回のテーマは「会社と資金」です。
前半は、株式の発行の事例を紹介しながら、新株予約権と社債のポイントを解説しました。
後半は、会社の計算の分野に入り、貸借対照表と損益計算書の違いなどを確認しました。

2.前回の補足

前回の補足として、株式の発行形態ごとの特徴を確認しました。
特に公募や第三者割当による発行の場合には、現在の株主の持株比率が下がったり、時には1株あたりの経済的価値が下がる可能性もあります。
このようなことは一般的に「株式の希薄化」と呼ばれており、上場会社などでは(一時的に)株価が下がる原因のひとつにもなり得ます。

3.新株予約権

新株予約権とは、その権利(新株予約権)を株式会社に対して行使することにより、その株式会社の株式の交付を受けることができる権利をいいます。
文字どおり、新株の交付を予約する権利ということができます。
そのため、新株予約権が発行された段階では株式や株主の数に影響はなく、株式に切り替えられた段階(新株予約権が行使された段階)で株式や株主の数が変動することになります。
新株予約権の活用法としては、役員報酬としてのストックオプション買収防衛策などが挙げられます。

4.社債

社債とは、会社法の規定により会社が発生させる金銭債権(会社の借入金のようなもの)であって、ルールに従って償還(返済)されるものをいいます。
社債と株式の特徴はよく比較されますが、決定的な違いは、資金の提供者に対して、会社が返済する義務があるかどうかという点になります。
また、前述の新株予約権とセットにした新株予約権付社債(以前の転換社債CB:Convertible Bond)を発行することもできます。
新株予約権付社債は、社債のまま持ち続けることができるほか、ルールに従って新株予約権を行使して、株式に切り替えることもできます。

5.会計帳簿と計算書類

株式会社は、会社の活動における資金の流れや財産の増減などを記録し、決算書などの書類にまとめていかなければなりません。
なかでも特に重要なのは、貸借対照表(B/S)損益計算書(P/L)です。
貸借対照表とは、一時点における企業の財政状態を明らかにするもので、資産、負債、純資産の各部から組み立てられています。
これに対して、損益計算書とは、一会計期間における企業の経営成績を明らかにするもので、収益と費用、当期純損益を表示しています。
このような書類を作ることは、会社自身の経営に役立てられるばかりでなく、株式会社と利害関係を持つ人たちにとっても大きな意味があります。

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